明けましておめでとうございます。謹んで新春の喜びを申し上げます。
今年は年末年始が短かった方も多かったのではないでしょうか？
かくいう私もこの10年間で最短の年末年始休暇でした。短い休暇でリフレッシュするための私なりの方法は、「ローマ人の物語」をゆっくり読み進めるのが一番のリフレッシュになります。
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1000年にわたるローマの歴史を何年もかけて少しずつ読み進め、今回はちょうど後半戦が始まった頃、カエサルが始めた帝政への移行が完了した後、長く続いた混迷から抜け出す直前の「危機の克服」という部分でした。
（このパートのあとに有名な「賢帝の世紀」というローマ史の中の黄金時代がやってきます。黄金時代の前夜「危機の克服」最後を飾る皇帝ドミティアヌスは暗殺された上に、当時の元老院からは目の敵にされて、不名誉な記録抹殺刑に処せられてしまうのですが、後世から見れば、黄金時代の準備として素晴らしい布石を打った明君の1人だったように思います。
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さて、昨年は皆さんに取ってどのような１年だったでしょうか。
いまの社会も組織も、もう何年も前から大転換を迫られていた所に、新型コロナによって待ったなしの状況を迎えています。まさに現代の「危機の克服」期を生きる我々の真価を問われる1年だったのではないでしょうか。
私たちバランスト・グロース・コンサルティングは組織内の志ある個人と繋がり、その方の組織変革をサポートしていくというBtoCtoBをモットーに組織開発コンサルティングをしています。20名以下のチームの変革をお手伝いすることもあれば、500人、1000人と言う事業部や会社の変革をお手伝いすることもありますが、この1年、企業が直面するゲームのルールが根本的に変わっていると痛感します。
2020年は“DX”と“イノベーション”が大流行し、イノベーションプロセスとしてリクルート社のRINGをはじめ各社流の様々な事例が共有され進化しつつあるようです。それに伴い、「起承転結」人材の偏りも少しづつ修正されていくでしょう。
そうしたプロセスの部分の進化に伴い、リーダーシップの進化、チームワークの進化が相まって新しい組織のOSが出現してくると思います。
この「新しい組織のOS」が何なのか。「ティール組織」で済むような気がしないのです。第二次世界大戦時に海軍線が戦艦型から空母型に転換したのと同じような、新しい組織の情報流通と意思決定のOSが出現しはじめる、そんな2021年になる予感がしています。
そんな中、今年も弊社はいくつかのチャレンジをします。
【会計事務所変革プログラム】
全国の中小企業をカバーする会計事務所群は、これらかの日本経済の生態系を革新していくための重要な役割を担い得ます。私たちが長年、大企業の幹部候補向けに展開してきた組織変革プログラムをもとに、会計事務所支援コンサルティングのMBS Networksとタイアップした講座を開講します。
https://www.mbs-networks.com/ao-traforma-program
【プロセスワーク・コーチング国際資格コース（第2期）】
現在の組織運営のポイントは遠心力（例えば多様性、SDGS、オープンイノベーション、副業許可）と求心力（一体感、信頼のある繋がりの中で濃密な知識創造が起こる）だと思います。新型コロナは遠心力を加速する1つのきっかけですが、より大きな遠心力と求心力を身につけることを私たちは迫られていると思います。
その為には自分や組織の中の分断を好奇心をもって理解し、統合していくリーダーシップが鍵になります。プロセスワーク・コーチング(エグゼクティブ＆システムコーチング)については、ユング心理学の奥深さとビジネスにおける実用性のバランスの優れたコースが2月からスタートします。また、個人と集団の変容を扱うプロセスワークの知恵をビジネスシーンに限らず学校教育を含めて広く社会にお伝えしていくために、創始者ミンデル氏の未翻訳の名著も順次翻訳出版していきたいと思っています。
https://www.balancedgrowth.co.jp/bgc/gci101_2021feb.php
「はじめから遠い将来を見通し、それに基づいていわゆる百年の計を立て、その計画を実行に移せる人間は多くない。少ないから天才なのだ。天才以外の人間は眼前の課題の解決だけを考えて方策を立てる。だがここから進路は2つに分かれる。眼前の課題解決が結果として百年の計になっていたという人と、一時的な問題解決に過ぎなかったという人の2種類だ」
不透明な状況が続きそうな2021年ですが、クライアントの皆様と「結果として100年の計」につながるような組織力開発のパートナーとして全身全霊で関わり、共進化していけたら幸いです。
2021年1月 バランスト・グロース・コンサルティング 代表 松田 栄一
