このコンセプトの背景には、「全てのものは移り変わる」という概念がある。ちなみに仏教ではそれを「無常」と呼び、一切のものは、生じたり変化したり滅したりして、一定のまま)ではないことを意味する。日常の例では4つの季節が移り変わることが挙げられる。プロセスワークでは特に関係性における葛藤・対立の見立てを行う。
平和で葛藤の無い状態。「皆で楽しもう!幸せだよね!」「問題なんて無いよね!」といった気分である。この段階で既に次のフェーズ(葛藤・対立)への萌芽が起き始めているのだが、当人たちは全く気付いていない、もしくは気づかないように無意識に努めている。本当は、お互いに自分自身にしか関心がないが、それが関係性に表面上うまく働いている状態。3つの現実レベルでは合意的現実(CR)にいる。
葛藤と対立の状態。争いが起きる、もしくは「冷戦状態」となる。この時点でも合意的現実(CR)レベルにいる。社会的なパワーの違いが対立を引き起こす。多くの場合、自身のランクに無自覚な態度がこのフェーズの原因となっている。このフェーズは「悪いもの」ではない。自分自身への気づきを起こしたり、社会問題に目覚めるために必須である。
ロールのスイッチが起きる。相手側の「大切な思い」を理解できたり、深いレベルで共感できたりする。3つの現実レベルではドリームランド(DL)にいる。その場にいない人のロール(ゴースト・ロール)が、このフェーズで重要となり、紛争解決のカギとなる場合がある。
Detachment(手放し・無心・超越・空)の状態。無限の宇宙が自分を動かしていることが感じられる。心がより開かれ、人生についての受容が深まり、最も深いレベルの自分自身(プロセスマインド)を体験する。3つの現実レベルではエッセンス(E)にいる。そして、いずれフェーズは1へと移り変わる。